松岡圭祐『小説家になって億を稼ごう』の感想
私は小説を読む習慣は特になかったのですが、NHKの朝ドラの『カムカムエヴリバディ』に触発されて、1作だけ小説を書いたことがあります(10万字以上)。
『カムカムエヴリバディ』の話のおもしろさ、構成の巧みさ(素人考えですが)に影響を受けて、私も何か物語を生み出したくなったのです。
書き進めながら、小説の書き方本をいろいろ読みました。
松岡圭祐さんが書かれた『小説家になって億を稼ごう』もそのうちの1冊です。
この本は小説家になったあとのことなども書かれているのですが、私がこの本を購入した理由はこの本に書いてある独自の小説の書き方というものを知りたかったからでした。
この記事では、この本に書いてある独自の小説の作り方である『想造』を実践してみた感想を書いています。
『想造』を実践したときのこと
私が『想造』を実践に移したのは、2作目の小説を書こうと思ったときからです。
『想造』は物語を最初から作る方法なので、1作目の小説を書いているときにはあまり参考にしなかったと思います。
『想造』の詳しいやり方を書いて良いのかわからないので、詳しくはここには書きません。
簡単に言うと、『想造』に必要なものは人物や風景の画像とプリンターですかね。
私は絵を描くのがまあまあ好きで、キャラクタのイメージもあったので、自分で描いた絵を使ったりもしました。
これはまだ決めない方が良いということも載っていますので、『想造』をやってみたいという方にはぜひ本書を一読していただきたいです。
『想造』では登場人物の人数なども決まっています。
主要人物は何人、脇役は何人などです。
私はその絵や画像、それに書き込んだことなどを見ながら物語を思い描いたり、お風呂の掃除をしながら物語の続きを考えたりしていました。
『想造』に挫折する
用意した絵や画像と生活をしながら、どのくらい経ったでしょうか。
1ヶ月くらい?
いろんなアイデアは浮かんでくるのですが、うまくまとまりません。
「私にはこのやり方は向いていないのかな?」と、そんな考えが出てきました。
そしてとうとう、物語をまとめられないまま、私は用意した絵や画像を片付けてしまいました。
とはいえ、この方法は小説を作る方法として良いものだという感じはします。
今回本書を読み返してみて、「こういうときは、こうするんだったか」と改めて気づいたこともいくつかありました。
私は1回読むと読んだ気になってしまうのですが、読み返すことは重要ですね。
読むと意欲が湧いてくる
本書を読んでいると、小説を書いてみたいという気になります。
読者が自分でもできるのではないかと思えるように、著者が読者の不安を取り除いて、導いてくれるように感じるのです。
私も、一度挫折した『想造』で途中までできていた物語の続きを作りたくなりました。
本書を読み返して確認した方法で、早速頭の中で物語の続きを考えています。
原稿は最後まで書き上げる
本書では、小説の原稿を完成させてから出版社に売り込むことがすすめられています。
私はこのやり方に賛成です。
自分が書いた1作目の小説は先を考えながら最後まで書き、文字数を稼ぐために水増ししたように感じたことがあったからです。
「想造」先行型の執筆なら、「文章の勢いが違ってくるうえ、無駄な描写も省かれ、読者にとって読みやすい小説」となると本書に書いてありました。
今回本書を読み返して、2作目の小説の続きを考えたくなってきました。
しかし、自分の2作目の小説は以前に少し書き出していました。
ですが、少し書いていた分は一旦置いておこうと思います。
そして、改めて本書を読み返しながら物語の最後までじっくり考え、原稿を完成させたいと思いました。
最後に
「作家になりたい!」と意気込んでいるわけではない私が、本書の感想などを述べて良いものかと躊躇する気持ちもありますが。
本書は「小説を書いてみたい」と思ったことがある人には、ぜひ一度読んでいただきたいと思う本です。